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ストーリーとしての競争戦略 デファクトスタンダードについて

こんにちは、Jikosです。

しばらくぶりになってしまいました。

 

今回は、一橋ビジネススクール教授 楠木健 氏著の「ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件を読んだ内容について、取り上げます。

 

教授の著書ということもあって、お堅い本なのかと思いましたが、まえがきの部分から結構くだけた感じでした。(笑)かといって、内容が薄いというわけでもなく、比較的読みやすかったです。

 

本著の大部分は、企業の競争戦略にのっとった成功事例がいくつも取り上げられています。特筆すべきは、その競争戦略のストーリーの重要性が挙げられています。

 

競争戦略の成功例で、ここでは、「マブチモーター」をひとつ取り上げたいと思います。「マブチモーター」は、正直、私も、この本を読むまで、知りませんでした(笑)

 

この会社、会社名から分かるように、モーター製造を事業としている会社です。

歴史のある会社で、数ある競合他社とは、異なった戦略をとっていました。

それは、自社製造製品の標準化です。

 

従来、モーターは電機製品の部品のひとつであるため、メーカー側の製品に合わせたモーターを製造していました。ただ、数ある製品ごとにモーターの仕様を変えて、製造するのには、多大なコストがかかっていました。

 

そこで、マブチモーターは、自社製品の標準化⇒大量生産の実現⇒コスト優位⇒持続的な利益の創出に結びつけました。

今までとは、反対の戦略で、電機メーカー側が、自分らのモーターに合わせろよということで、製造ラインの統一化、コストの削減に結びつけ、メーカー側にも他社製品よりも低価格で提供ができるようになったのです。

 

これが、デファクトスタンダード”=事実上の標準化です!

昨今にみられる、MicrosoftAmazonしかり、法律では決めていないけど、自分たちが、スタンダードだということにしちゃうということですね。

 

本著には、こういった競争戦略にのっとった事例が、他にも取り上げられております。

イデアの力とは、計り知れません。

 

今日は、そんなとこで。